京都府
白味噌である京味噌は、御所の有識料理、茶事の懐石、禅寺の精進料理の系譜が渾然一体となった京料理には欠かせない調味料のひとつ。京都は、1200年以上もの間、政治・経済・文化の中心地と栄えたが、その文化と伝統の中から、米の麹をたっぷりと使い、甘口で薄塩の風雅な味わいの白味噌が生まれたとされる。その後、明治維新により都が江戸へ遷都され「東京」となり、京都をそれに対し「西京」とも呼んだことから、京都に生まれた「京味噌」の中でも、特に京都の白味噌は「西京味噌」といわれるようになり、今日に至っている。