「えびいも」は、里芋の一種で、品種ではなく栽培方法の違いで作り出される伝統ある京野菜のひとつ。安永年間に現在の「いもぼう」祖先平野権太夫が、長崎土産に持ち帰った里芋の種を栽培したところ、大型で良質の芋ができ、その形が海老に似ていたことから「えびいも」と名付けられたと言われる。ねっとりとした食感と、緻密な肉質で、煮込んでも形が崩れないのが特徴。棒だらの甘辛煮と一緒に煮た「いもぼう」は、京都の料理店の名前だけでなく、古くから京都の代表的なおばんざいとして、各家庭で親しまれてきた京料理のひとつ。
旬 11月