明治27年(1894年)から3年かけて造営された山縣有朋の別荘です。
南禅寺のすぐ西側に位置する無鄰庵は、広大な庭園と母屋・洋館・茶室の美しい3つの建物からなる京都の名勝です。
庭園は明るい芝生と琵琶湖疏水を取り入れた池泉廻遊式庭園で、近代的な日本庭園の先駆けとされます。
山縣は政財界の動きにより、東山の別荘地としてこの地を選びました。無鄰庵は「無鄰菴会議」が行われた場所でもあり、歴史的な要人の交流の舞台となりました。
無鄰庵の建物と庭園
無鄰庵は木造平屋建ての数寄屋造りの母屋、藪内流燕庵の茶室、二階建ての煉瓦造り洋館、そして広大な庭園からなります。
庭園は七代目植治によって作庭され、山縣三名園の一つとして称されました。
広々とした敷地には明るい芝生や琵琶湖疏水が取り入れられ、その美しさは他の庭園にも影響を与えました。
池を海に、岩を島に見立てる象徴主義的なそれまでの庭園から、躍動的な流れをもつ自然主義的な新しい庭園観により造営されました。
南禅寺界隈別荘群の中で唯一通年公開されている庭園で、国の名勝に指定されています。
4~9月 9:00~18:00
10~3月 9:00~17:00
年末(12/29~12/31)
地下鉄東西線「蹴上」駅下車、徒歩北西約7分
市バス「神宮道」下車、北東徒歩約10分